特集 モダンな仏壇の選び方

仏壇をつくる木材について②

住まいにあうモダンな仏壇・仏具
当社の現代仏壇は、その多くを日本の工場で作っていて、そのほとんどが木でできています。

現代仏壇をご購入頂くお客様から、それらの仏壇を構成する木材が、どこの国のものなのか、どのような特徴のある材料なのか、どうしてこの材料を選んだのか、ご質問を頂くことがあります。

スーパーの売り場に行くと、パッケージに「OO産」の記載と共に野菜を育てた農家の方の写真が付いていることがあります。洋服のタグを見て「日本製」と書いてあると私たちはそれを見て安心感を覚え、多少価格が割高でも納得します。私たちが生活の中で食品の産地や衣類の製造元が気になるのと同じように、自分が選ぼうとしている品物が良い素材や丁寧な製法で作られているか。大切なものだからこそ、より詳しく知っておきたいという気持ちが生まれるのは自然なことだと思います。
仏壇を作る木材について①」でもお話したとおり、使う木材は、その製品のデザインや用途によって選定し、国内外から用意した良質な材料を使っています。

今回は、当社の現代仏壇に採用している木材についていくつかご紹介したいと思います。
●ウォールナット(主な産地:北米・ヨーロッパ産)

軽くて軟らかい割に強度と粘りがあります。木の収縮による狂いが少ないので加工しやすい材料です。ダークブラウンで紫色を帯びた木目は、温か味のある印象を与えます。

高級家具によく使われる人気材であり、他の木にはない独特の色味が、落ち着いた雰囲気を表現できます。職人の手わざが光るクラフト感のあるデザインから、アルミやガラスなどの異素材と合わせたスタイリッシュなデザインまで幅広く対応し、現代仏壇では多く採用している材料の一つです。

月ヶ瀬バラードレガートスターチス渓流ベータ離宮など・・・
●ブナ(主な産地:ヨーロッパ)

ピンク色を帯びた白~淡黄白色。硬くて粘りがあり、弾力性に富んでいます。木目には赤みがかった斑点があり、きめ細やかな導管、木目が目立ち難いため、つるっとした仕上がりや曲面など丸みのあるフォルムに活かしやすく、重くない雰囲気と優しい手触りが特徴です。

家具や積木など木製玩具、中でもイス用材として有名で、曲げ加工に適しています。

輸入材としては「ビーチ」と同じ樹種のことをいいます。

アナベル ライトクロッカス ライトアルベロなど・・・
●メープル(主な産地:カナダ、北米)

辺材は淡い灰白色、心材は灰色を帯びた黄褐色。非常に硬く、割れにくくて粘りがあり、傷つきにくい樹種です。加工はしにくいのですが、木肌のままでも時間が経つと光沢が出る艶が美しく、接着性が良いのが特徴です。白っぽい色が明るく爽やかな印象でありながら、上品さと上質感、更に強度を兼ね備えています。

カエデを英語で訳すと「メープル」ですが、国産を「カエデ」と呼び、北米から輸入しているカエデ材を「メープル」と呼んでいます。中には、「バーズアイメープル」、「カーリーメープル」などと呼ばれる希少な木目のものもあります。

硬くて割れにくい特徴から、家具材以外にもボーリング場のレーンやバット、ギターなどにも使われており、樹液はメープルシロップです。

セルフィーユフェスタなど・・・
●ナラ(主な産地:日本、中国、シベリア)

重く粘りがあり、虫に強く硬い。辺材は白色、心材は黄褐色で木目がはっきりしていて加工性に優れており、着色も塗料の乗りが良く美しく発色します。

現代仏壇のデザインとしては、天然木の質感を持ちつつストレートな木目を持っているため、シンプルなデザインとも相性がよく、木目の方向などをデザインアクセントとしてはっきり見せたい時や、最近人気の商品にも多く使われています。

国産のものでは北海道産のナラが良質とされ、昔は海外へ輸出されていたほどですが、現在では輸入材がほとんどです。別名をミズナラと言い、アメリカなどに生息している「ホワイトオーク」と同じ樹種です。

家具だけでなく、ウイスキーがまろやかに仕上がる醸造樽の材料としても有名です。

セダムソリアコルニーチェツィンケル ライトロゼアなど・・・
●黒檀(主な産地:東南アジア)

年輪ははっきりせず、木の中身も皮も真っ黒な重くて硬い材です。そのため切削・加工は難しいですが、油分が多く、磨けば磨くほど金属の様に光沢が出る重厚感があるのが特徴です。

他に相性の良い紫檀や、金色などと合わせると従来仏壇にも劣らぬ高級感を表現できます。家具調仏壇と従来仏壇の間にあるような落ち着いた雰囲気が、和室にも合わせやすく年配の方にも安心感を与えることが多いようです。

黒檀は、世界で最も良質な木で、唐木3大銘木の一つでもあります。耐久性の良さと質感古くから彫刻、高級建築材、高級家具材、楽器などに使われています。

コリドールⅡエルドラードなど・・・
●マホガニー(主な産地:インド、中南米)

世界的に有名な高級材で、世界三大銘木の一つです。

褐色の穏やかな木目と独特の光沢があります。木の繊維自体に光沢があり、塗装せずに木地そのものの状態でもオレンジ色っぽい鮮やかさがあります。乾燥による狂い、摩耗、腐りにくさに強く、耐久性があるのも特徴です。古くから高級家具、木造の帆船の建造や船室の内装などに使われてきました。

ダークブラウン色としては、ウォールナットとはまた違う色の深みをもっており、時と共に更に高級感のある仕上がりになっていきます。

シェラタンマリーナなど・・・
●チーク(主な産地:東南アジア、アフリカ)

光沢と独特の芳香があり、虫にも強く、世界屈指の高級材です。硬いわりには加工しやすく、弾力性があるので曲げにも強い。初めは黒っぽい縞模様が目立ち、木目の濃淡がありますが、年月とともに黒っぽいところは薄く、明るい木目は少しずつ濃くなり、濃淡の差が少なくなります。自然保護のため伐採制限が厳しく良材の入手は困難となっています。

チークの木の中には良質な油を含んでいるため、時間が経っても肌触りが滑らかで、酸化、腐食に強く、水にも強いです。その特徴から、家具、内装、外装だけでなく、豪華客船をつくる材料としても使われています。

経年変化で色が馴染んでいく様子や、しっとりとした木の質感が、家具好きの方の心を掴む逸品です。

モカラなど・・・
●タモ(主な産地:シベリア 中国)

比重が軽く明るい色の材。北米産のものを「ホワイトアッシュ」と呼びます。

木目にむらがなく、粘りもあります。比較的硬くて丈夫な木材である特徴から家具や内装の材料としても好まれています。硬く反発力があるので、野球のバットやホッケーのスティックなどにも使われているそうです。

ラグラスⅡルピナス ライトなど・・・

 

この他にもたくさんの種類を使用しています。

ギャラリーメモリアにお越しの際は、色や木目だけでなく、手触りや光沢感、それらの特徴をどのように活かしているかなど、直接ご覧頂くことができます。

ご家庭にある家具やインテリアの雰囲気と相性が良い仏壇についてもご相談にのることができると思いますので、気になることがございましたら、是非、お気軽にスタッフにお声かけください。
このコラムについては
八木研の商品企画室に勤務し、商品の企画・デザイン・開発に関わっています。商品にまつわるこだわりや、開発の裏話など、カタログに収まりきらない情報を公開し、現代仏壇の魅力を伝えていけたら良いと思います。